長岡新聞 2005年2月8日

「仮設」で除雪 首都圏の学生ら

首都圏の大学生らが参加するNPO法人「国際ボランティア学生協会」の学生54人が四日、大雪に見舞われた長岡市を訪れ、新潟県中越地震の被災者が暮らす仮設住宅地に高く積もった雪を取り除いた。 仮設住宅地での除雪は一月に続いて二回目。これまでに同協会は小千谷市と川口町でのがれきの撤去、長岡市のボランティアセンターの設立と運営、避難所での炊き出しなど、中越地震の被災地でボランティア活動を行ってきた。  この日は、長岡操車場跡地の北側を除雪。仮設住宅の間の通路に積もった雪をスコップでかき出し、スノーダンプで近くに作った雪捨て場に運んだ。昨年12月、長岡市の仮設住宅に救援物資を配布するボランティア活動にも参加した早稲田大学三年の堀友美さん(22)は「雪の重みで家がつぶれたニュースを見た。少しでも役に立ちたいと思い、参加した」と話していた。

 また、この日は1月末に中越地震対策で設立された新潟支部から長岡技術科学大学など地元の学生が参加。同支部事務局長の桑原望さんは「新潟支部は立ち上げたばかり、ボランティア参加したい人を募集している」と呼びかけている。 同協会は国際協力や災害救援などを活動の柱に据え、平成5年に設立。現在、首都圏の学生を中心に約550人が登録、阪神・淡路大震災や三宅島噴火、昨年7月の豪雨災害のほか、インドや台湾の海外でも活動している。


 国際ボランティア学生協会(IVUSA:いびゅーさ)は数多くある日本のNPO団体の中でもまぎれもなく傑出した正統派のNPOである。2年前の中越大震災では、多くのボランティアの活躍があったが、中でもIVUSAはひときわ印象強く、多くの感動を私たちに与え続けてくれた。 このIVUSAで多くの若者たちを率いて熱い情熱で、支援活動の先頭に立っているのが、新潟支部事務局長 桑原望氏である。桑原氏は大震災後、いち早く市内にボランティアセンターの立ち上げと運営に力を注ぎ、さらに自らも現場の最前線に出向き、家屋の掃除、避難所の運営、炊き出しといった現場での業務もこなしてきた。  彼らの多くの活躍の中でも特筆なのは、地震での被害が甚大であったのも関わらず、マスコミなどの注目度も少なく、市外の団体による支援活動はほとんどかった、栃尾地域で積極的に活動を展開し、しかも復興が落ち着いてきた現在もなお、栃尾地域で継続的に活動を行っていることであろう。 いまも栃尾地区で地元の復興に力を注ぐ桑原氏に聞いてみた。(以下桑原氏談)


 【震災発生からこれまで様々な場所で様々な活動を行いましたが、私たちの活動を地域の真の復興につなげるためには、継続的な活動によって住民と顔の見える関係になり、支援する人、される人ではなく、仲間になることだと思います。 最初に除雪ボランティアの活動を行いました。私たちは、ただ、一方的に奉仕活動をおこなったのでは意味がない! 住民を元気付け励まし自立を手助けするのだ!と。 このような理念で、住民の方と一緒に活動を行いました。


 震災や豪雪によって疲れきっていた住民の皆さんですが、「スコップはこう持つのだよ」と学生と一緒に除雪を行い、同じ立場で活動を行うことで、住民の方は「東京に震災が来たら俺は行くよ。」「今後もずっと若者と交流していきたいね」といった感想もおっしゃってくださいました。 また、私たちは、津波の被害のあったインドでの活動を予定していました。そのことを聞いた仮設住宅の住民から「同じ被災者として出来ることはないか」という申し出があり、住民の方から文房具、寄せ書き、千羽鶴などを私たちが橋渡しとなり、インドの子どもたちに対して寄贈されました。 春には、住民の方とともにひまわりなどの種を植えました。これは、仮設を離れる人が増えることや、何よりもまた学生に会いたいという住民の方の願いからで、 植えたヒマワリは阪神大震災での仮設住宅で植えられていた種です。栃尾で育ったヒマワリの種は、住民有志が直接東京の小学校を訪れ寄贈し、児童に地震や仮設住宅での暮らしの話をする予定です。また、夜は学生との交流会を行い、今度は学生の家に泊まる予定です。私たちは、今後も、地震での被害や過疎に悩む栃尾と首都圏を中心とした学生を結びつけることにより、真の地域の復興を目指します。】


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